A07.妊娠糖尿病/妊娠前の管理 /
妊娠前の血糖値はどれくらいにすればよいですか?

a.妊娠前

妊娠の希望がある糖尿病の女性にとって、妊娠前の管理は重要です。
糖尿病の女性が妊娠したときに血糖値のコントロールが不十分だと、赤ちゃんの奇形や流産の可能性が高くなります。そのため妊娠前に血糖値をコントロールすることで、赤ちゃんの成長やお母さんの健康を保つことができます。 具体的には妊娠前は低血糖を避け、できるだけ正常な血糖値であるHbA1c値6.5%未満を達成することが目標となります。

特に妊娠初期の数週間に血糖値が高いと赤ちゃんに害を及ぼす可能性があるため、妊娠前に良好な血糖コントロールを行うことで、先天性異常のリスクを最大で70%低減することができます。ただし、妊娠前に良好な血糖値を維持した場合でも、一般の人と比べると奇形のリスクは高くなるとされています。 妊娠前の目標血糖値は、低血糖を避けるために、個人ごとに決定する必要があります。

ガイドラインでは、出産を希望する糖尿病の女性は、血糖値の自己測定を行うことが推奨されています。
日本糖尿病学会では、食前の血糖値を72~126mg/dL、食後90分の血糖値を90~162mg/dLに維持することを推奨しています。英国の英国国立医療技術評価機構(National Institute for Health and Clinical Excellence)は、空腹時血糖値を90~126mg/dL、食前血糖値を72~126mg/dL、食後血糖値を90~162mg/dLに維持することを推奨しています。


以上より、出産を希望する糖尿病女性にとって妊娠前の管理は重要です。妊娠前に健康的な血糖値を達成することで。赤ちゃんの成長やお母さんの健康に問題が生じるリスクを減らすことができます。なお、血糖値の目標は、低血糖を避けるため個人ごとに決定する必要があります。

 

妊娠糖尿病・妊娠学会 編集 「妊婦の糖代謝異常診療・管理マニュアル第3版」MEDICAL VIEWより転載一部改変

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