A26.妊娠糖尿病/妊娠中の管理 /
血糖自己測定(SMBG)のとき気をつけることは?

b.妊娠中のトラブル

「血糖値自己測定(SMBG)は、糖尿病患者さんにとって必要不可欠な行為です。
しかし、感染症を避け、正確な結果を得るために、SMBGをする際の注意事項があります。
SMBGでは穿刺による採血を行うため、不適切な使用は血液を介した感染症の原因となるため、SMBG機器の正しい取り扱いについて学ぶ必要があります。 また、SMBGの測定結果は、採血部位や温度、穿刺部位に付着する物質など、さまざまな要因によって影響を受けます。
SMBG機器による感染を防ぐためには、使い捨ての穿刺針や交換可能なSMBG機器を使用し、再使用しないようにする必要があります。また、センサーを内蔵したSMBG機器は、血液を介した感染症を媒介する可能性があります。
したがって、使用済みのSMBGセンサーと穿刺針を適切な容器に廃棄する必要があります。SMBG機器について医療者より説明を受け、感染症予防のため正しい取り扱い方法を理解することが大切となります。

空腹時の静脈血、指先の毛細血、耳たぶ血の間にグルコース濃度の差はないとされています。
しかし、75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)のブドウ糖負荷期間では、耳たぶ血のグルコース濃度は静脈血の測定値より高くなります。そのため、SMBG機器の測定結果を75gのOGTTの判定に用いるべきではないとされています。指先以外の部位からも採血は可能ですが、手のひらや前腕などの部位を使用した場合、組織液の混合による希釈や組織内での糖の消費により、測定値は指先の血液よりも約5%~10%低くなります。
したがって、指先穿刺による血糖測定は、低血糖の判定や血糖値変動の確認に使用されています。SMBG分析装置は、10~40℃の適切な温度範囲で使用する必要があり、この範囲外の温度でSMBGを行うと、不正確な結果が出ることがあります。
また、採血部位に付着した砂糖やハンドクリーム、還元性物質などの物質が血糖測定結果に影響を与えることがあり、果物の皮をむいた直後や高濃度のアスコルビン酸を含むハンドクリームを指先に塗布した場合はSMBGの実施を避ける必要があります。

結論として、SMBGは糖尿病患者さんにとって不可欠です。しかし、感染を防ぐためには、SMBG機器の適切な取り扱い、使い捨ての穿刺針や交換可能なSMBG機器の使用、使用済みのSMBGセンサーや穿刺針の適切な廃棄などの予防措置が必要です。SMBG機器について医療者より説明を受け、感染症予防や正確に記録するために正しい取り扱い方法を学ぶことが大切となってきます。

妊娠糖尿病・妊娠学会 編集 「妊婦の糖代謝異常診療・管理マニュアル第3版」MEDICAL VIEWより転載一部改変

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