インスリン感受性やインスリン分泌能を測定するさまざまな方法について説明します。
これらの測定に用いられる検査には、グルコースクランプや静脈内ブドウ糖負荷試験などがありますが、これらは侵襲的で複雑なため、現在は血糖値やインスリン値測定のために経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)を用いています。
この検査は、血糖値を調節するために体がどの程度インスリンを分泌しているかを評価するためのものです。医師は、インスリン感受性を測定するために、インスリン抵抗性のホメオスタシスモデル評価(HOMA-R)や定量的インスリン感受性チェック指数(QUICKI)など、いくつかの指標を用います。

また、OGTT中のさまざまな時点で血糖値とインスリン値を測定するインスリン感受性指数(ISI)も用いられています。この指数は、血清インスリン値の代わりに尿中C-ペプチド・クレアチニン比を用いて算出することもできます。
ISI(複合)指数は、妊婦さんのインスリン感受性の指標として最も適切とされています。 また、医師はインスリン分泌能を測定するために、インスリン曲線下面積とグルコース曲線下面積の比(AUCins/glu)、インスリン原性指数(I.I.)、β細胞機能評価(HOMA-β)等の指標を用います。
また、インスリン感受性とインスリン分泌の関係を測定するDI(Disposition Index)も使用されます。これは、血糖値を調節するのに十分なインスリンが体内で分泌されているかどうかの指標となります。

これらの検査や指標は、全体として、妊婦さんとその胎児の健康をモニターすることでより適切な治療を選択するために行います。 身体が血糖値を調節するためにインスリンをどの程度使用しているかを理解することで、妊娠糖尿病などの合併症を予防し、健康な妊娠生活を送ることができます。
妊娠糖尿病・妊娠学会 編集 「妊婦の糖代謝異常診療・管理マニュアル第3版」MEDICAL VIEWより転載一部改変


