肩甲難産とは、頭部を娩出した後に赤ちゃんの肩が動かなくなり、娩出が困難になる状態です。
時に産科の先生は肩甲難産除去法を用いて、お母さんと赤ちゃんの双方に重大な合併症を起こさせない様に対処を行います。
肩甲難産は経腟分娩の0.2%~2.1%に発生し、糖尿病患者さんでは発生率が高くなります。
危険因子としては、巨大児、糖代謝異常、肥満、遷延性分娩、肩甲難産の既往などがあげられます。
母体の合併症としては、軟産道裂傷、血腫、出血などがあり、乳児の合併症としては、新生児仮死、上腕麻痺、骨折などがあります。
肩甲難産が発生したら、経験豊富な医療従事者がチームで対応し、マックローバーツ法、内診法、四つん這い法(Gaskin法)などのさまざまな手技を用いて、赤ちゃんが上手く娩出されるように試みます。状況によっては、医師が緊急帝王切開を行う必要がある場合もあります。



肩甲難産の予防のために、陣痛誘発、帝王切開による出産、妊娠中の超音波検査による赤ちゃんの大きさの診察を勧めることがあります。糖尿病の妊婦さんは、肩甲難産の予防のために、良好な血糖管理と栄養管理を維持し、赤ちゃんの診察を受けることがとても大切です。
妊婦さんは、肩甲難病について心配なことがあれば医療従事者に相談し、その症状やリスクについて知っておくことが大切です。情報収集と準備をすることで、妊婦さんは自分と赤ちゃんにとって最良の結果を得ることができます。
日本糖尿病・妊娠学会 編集 「妊婦の糖代謝異常診療・管理マニュアル第3版」 MEDICAL VIEWより転載 一部改変


