A50.妊娠糖尿病/妊娠中の管理 /
メンタルヘルスについて

b.妊娠中のトラブル

メンタルヘルスと妊娠への影響

妊娠は、特に精神的な既往症がある方にとって、困難な時期である可能性があります。妊娠糖尿病を含む糖尿病とうつ病は相互に関連しており、適切に管理されないと母子ともに合併症を引き起こす可能性があります。
糖尿病の女性はうつ病を発症するリスクが高く、うつ病患者は糖尿病を発症するリスクも高いことが知られています。同様に、妊娠糖尿病は周産期うつ病のリスクファクターでもあり、うつ病は妊娠糖尿病のリスクファクターでもあります。

糖代謝異常とうつ病の関係を説明するメカニズムは、遺伝的素因、インスリン、ライフスタイル、ストレスと視床下部-下垂体-副腎系、炎症、腸内細菌叢などが考えられています。
周産期うつ病(産後うつ病を含む)の有病率は、日本では約15%です。うつ病をはじめとするメンタルヘルスの不調は、適切に管理されない場合、早産、低出生体重児、妊娠高血圧症候群、子どもの神経発達異常などのリスクとなり、母親の自殺や児童虐待にもつながります。
したがって、プレコンセプションケアとして、妊娠前のメンタルヘルスに注意を払うことが必要です。また、妊娠中に判明した糖尿病や妊娠糖尿病も含めた総合的な周産期メンタルケアシステムの構築やうつ病などの精神疾患のスクリーニングと管理方法を整備が重要です。

日本糖尿病・妊娠学会 編集 「妊婦の糖代謝異常診療・管理マニュアル第3版」 MEDICAL VIEWより転載 一部改変

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