A08.妊娠糖尿病/妊娠前の管理 /
糖尿病があったら起こりやすい妊娠時の合併症は?

a.妊娠前

糖尿病は、妊娠中にお母さんと赤ちゃんに合併症を引き起こす可能性があります。
合併症は、妊娠計画を立て、食事やインスリン療法で血糖値をコントロールし、妊娠前にカウンセリングを受ける(プレコンセプションケア)ことで最小限に抑えることができます。 合併症は、糖尿病合併症、産科合併症(母体・分娩合併症)、児の合併症に分けられます。

合併症の頻度は、妊娠前の糖尿病合併症の程度、妊娠直前の血糖コントロール、妊娠・分娩時の血糖コントロールによって異なります。例えば、糖尿病性網膜症は妊娠中に悪化します。糖尿病性腎症は妊娠高血圧腎症や胎盤の早期剥離につながる可能性があります。
糖尿病性ケトアシドーシスは妊娠中に起こることがある危険な合併症で、原因としてインスリン注射の中断、重度の脱水、清涼飲料水の大量摂取、つわりなどがあります。

産科合併症としては、早期流産、妊娠高血圧症候群(HDP)、羊水過多症、赤ちゃんにが大きく育ったことによる難産などがあります。合併症の発生頻度を最小限に抑えるためには、血糖値のコントロールが重要です。また妊娠前の食事指導や運動療法などの生活習慣への介入は、妊娠糖尿病(GDM)の発症予防に役立つと考えられますが、エビデンスはまだありません。

 

妊娠糖尿病・妊娠学会 編集 「妊婦の糖代謝異常診療・管理マニュアル第3版」MEDICAL VIEWより転載一部改変

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