A62.妊娠糖尿病/産後の管理/
母乳育児が良いと聞いたのですがそのメリットは?

f.糖代謝異常について

母乳育児は、母子ともに自然で理想的な栄養補給法です。
母乳育児は、栄養を与えるだけでなく、良好な母子関係を促進しますし、子供にとっては肥満,糖尿病,重症下気道疾患,急性中耳炎,乳児突然死症候群(sudden infant death syndrome;SIDS),消化管感染症(下痢/嘔吐),壊死性腸炎の発症リスクが低下することや、母親にとっては、2型糖尿病、高血圧、乳がん、卵巣がんなど、乳幼児や母親の特定の症状や病気を予防することが分かっています。

世界的に母乳育児を支援・推進する動きがあり、世界保健機関(WHO)は、生後6カ月間は母乳のみで育てることを推奨しています。
母乳の成分は出産後に変化し、初乳はタンパク質や無機質が豊富で、成乳は淡い黄色で甘味があります。母乳には、乳糖、脂質、タンパク質のほか、免疫細胞、サイトカイン、ケモカイン、ホルモン、成長因子などが含まれています。

最後に、母乳育児が推奨される一方で、極端な体重増加不良や脱水など,児の健康を損なうような場合や、母親が特定の薬を服用している場合、HIV感染者、HTLV-1キャリアである場合など、子どもの健康を守るために適切でないケースもあります。このような場合は、適切な代用乳が必要です。

 

日本糖尿病・妊娠学会 編集 「妊婦の糖代謝異常診療・管理マニュアル第3版」 MEDICAL VIEWより転載 一部改変

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